シングルサーフェス で モデリング する練習とその成果について 【 Rhinoceros 】
Rhinoceros でモデリングする際、サーフェス(面)を繋ぎ合わせてモデリングする手法(某所ではパッチワーク・サーフェスモデリングと呼んでいましたが)で形を作っていく事が多かったのですが、それだけではなかなか曲率が綺麗に連続する曲面を作る事は難しく感じ、なるべく シングルサーフェス (一枚の面)を多用したモデリングをここ数年は心掛けています。
この投稿ではそんな シングルサーフェス を使う練習とその成果をまとめていきたいと思います(追加等は随時更新予定)。
サーフェス(面)を繋ぎ合わせてモデリングする例
こちらは2010年に商品化されたメガネフレームの3Dデータですが、一見滑らかな曲面に見えるものでも…
ゼブラ・マッピング表示してみると、面の繋ぎ目で面の曲率が微妙に変わっている事が分かります(赤矢印の箇所)。
異なる面を繋ぎ合わせているので、繋ぎ目で曲率が変わるのはある程度どうしようもない事ですし、原型を手で磨いて滑らかにしてもらうので多少は…という思いもあるのですが、やはりサーフェスは滑らかであるに越した事はありません。
結局の所、曲率が滑らかに変化する曲面を作るためには、「 サーフェスの繋ぎ目で曲率が変わる 」→「 サーフェスの繋ぎ目を減らす 」→「 サーフェスを減らす 」という三段論法になり、行きつく所はシングルサーフェスでモデリングした時の良い所を取り入れていくのが良さそうという結論に今の所は達しています。
シングルサーフェスって?
文字通り1枚のサーフェス(面)のこと。
1枚のサーフェスだけで表現できない凹凸や複雑な曲面をモデリングするために、複数のサーフェスを繋ぎ合わせていた(パッチワーク・サーフェスモデリングしていた)のですが、サーフェスのU方向・V方向・N方向や次数を少し理解すると、1枚のサーフェスで滑らかな曲面が表現しやすくなります(スカラプティングまたはスカルプティングとも呼ばれるモデリング方法です)。
サーフェスの方向を解析すると、下図のようにサーフェスの座標系にはU方向(緑)・V方向(赤)・N方向(白)が存在する事が分かります。
例えばU方向・V方向共に次数3で制御点数4個のサーフェスの場合はこんな感じでも、
制御点の数を増やしたり間引いたりするだけで、滑らかに曲率の変化する有機的な曲面が、簡単に作成できたりします。
シングルサーフェス での作成例。
曲率が滑らかに変化する、折れ目の無い美しい曲面を作成できます。
簡単に作成できたりする…ハズが、いざヘッドマウントディスプレイ用メガネフレームや一般的なメガネフレーム、日用品など、様々なものをモデリングしようとすると、なかなか上手く行かないものですが…。後はひたすら練習あるのみでしょうか。
シングルサーフェス でモデリングする練習とその成果
前回の投稿「3DCAD (3次元CAD)や 3DCG を深めるにあたって、いつもチェックしているサイトについて」で一番最初にご紹介したサイト ライノ日記 (※現在リンク切れ)さんの中には、シングルサーフェスでモデリングする際に参考になる例題がとても多くて、掲載された画像を自前のRhinoseros上でモデリングしようとすると、なかなか一筋縄では上手く行かないのですよ、本当に。涙出そう…。
そんな例題なども取り入れながら、ここからは練習成果を掲載し、今後は少しずつ数を増やしていきたいと思います。
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