【 3Dプリント品の問題 について 】3Dデータ化した頭を元に、 自分専用の眼鏡を作ってみる その4
今回は 3Dプリント品の問題 について記します。
「 3Dデータ化した頭を元に、 自分専用の眼鏡を作ってみる 」という事で進めてきた オーダーメイド ”マイ” アイウェア計画。
最初のモデルから形状の修正も加えたものも含めておよそ2年半ほど使用してきましたが、3Dプリント品をそのまま装用するに当たって、いくつか問題点も見えてきました。
【過去記事(こちらも併せてご覧ください。)】
3Dプリント品の問題 1: 染色 の剥がれ
1つ前に使用していたモデルはこちら(元データ。2017年から約1年半のあいだ使用)。
スタイリングは3Dデータの特徴的な面の形でもある ポリゴン(三角形の面の集まり) をそのまま活かしたもの。
肉厚のあるフレームのようで裏面は程よく肉抜きしているため、見た目に反して軽量です。
肝心の問題点はこちら。
ナイロン粉末焼結造形で造型した場合、白色の素地に染色で色を着けるのですが、肌に当たる耳の後ろの部分が画像でも判別できるぐらいに色が落ちています。
それほど強い締め付けではないのに色が落ちるという事は、ナイロン造形の染色は眼鏡としてそのまま使用するには適していない(肌に触れる部分に被せ物をする等の対処は有効)と考え、ひとまず他の造型方法を試します。
3Dプリントにもいろんな造型方法があり、日進月歩あたらしい造型方法が出てきている中、今回は MJF という造型方法にてトライ。
表面はザラザラ(軽い凹凸)していて砂を固めたような質感で、なかなか雰囲気良く仕上がっています。
エッジは丸まり気味ですが、顔に掛けるものなので丁度良い感じ。
このフレームは2018年末ごろから約1年ほど装用していますが、染色をしていない素材そのままの仕上げのため、色が落ちることは無さそうです。
3Dプリントについては新しい素材や方法が順次、市場に投入されるでしょうから、使えそうなものがあれば試しつつ、染色の剥がれについてはこれで一旦クリアできたとして、続いて次の問題に。
3Dプリント品の問題2: 変形 について
ナイロン粉末焼結造形 や MJF も共に素材はナイロン(ポリアミド)系の樹脂を使用しているので、形状記憶合金ほどではないにしても弾性は比較的有しています。眼鏡としての使用にも十分に耐えることができるのですが、眼鏡は後頭部を抱き込むように狭めに設計することが多いため、数日掛けていると以下のようにテンプルが広がってしまう事が判明しました。
モダンエンドでは片側で約10mm広がっています
このまま使用していてもさほど支障は無い(少しズレやすいかな?ぐらい)のですが、この変形に関しては丁番周辺にバネ部を設けておき、そこで樹脂が変形しないようにすることがシンプルな解決法かと考えています。
この丁番無しのモデルは元々、壊れやすい丁番を最初からトライする事よりも全体の寸法感や装用感を知ることを第一にしていたので、次に作成するモデルは 丁番の設計も含めた眼鏡のデザインや3Dデータの作成 を行う事にします。
またじっくりと取り組んで、進めていきたいと思います。
- ≪前の記事 (Previous Post)
-
謹賀新年 2020
- 次の記事 (Next Post)≫
-
簡易 マスクやフェイスシールド について
コメントを残す